無人探査機ドーンが惑星・ケレスの謎に迫るー謎の光りの正体とはー

ー遠野そらTocana投稿記事ー

http://tocana.jp/2015/09/post_7409.html

かねてより研究者らを困惑させていた謎の解明にまた1歩近づいたようだ。NASAの無人探査機「ドーン」が準惑星ケレスにより高度を下げ接近することに成功し、これまで撮影されていたピラミッド状の「光る山」などの鮮明な画像の撮影が可能になったのだ。NASAが公開した最新画像はこれまで“ケレスの謎”とされてきた箇所に焦点をあわせ撮影されており、はるか遠く離れたこの天体の解明に力を注いでいる。

■ケレス表面に光る巨大な謎の山

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セレスの“ピラミッド” 画像は「Wikipedia」より

準惑星「ケレス(Ceres)」とは、火星と木星の間の小惑星帯の中に存在する直径950km程の原始惑星である。米国航空宇宙局(NASA)はこの小惑星帯の調査に向け無人探査機「ドーン(Dawn)」を打ち上げ、今年4月から本格的な観測を開始。地上では未知なる期待に胸を躍らせ送られてきた画像を解析すると、そこにはピラミッド状の山や謎の光点が発見されたのだ。研究チームはこれらの謎を解明すべくケレスに高度1470kmまで近づき観測を開始、さらなる詳しい調査を行っている。

今回NASAが公開した拡大画像からは「ピラミッド状」と形容された山がきれいな円すい型をしており、山肌には光り輝く筋状の帯の連なりまで鮮明に見ることができる。またこれまで約5,000mと予測されていたこの山の標高も予想を上回る約6,500mに変更され、その高さは北米最高峰の「マッケンリー山」よりも高いことになった。

またケレス表面にはごくわずかな大気と氷が存在することから、“この山は氷で覆われており、その氷が太陽光を反射し光り輝いてみえたのではないか”と山肌の光りについても結論付けられたのだ。

今回の撮影で様々なことが解析されたが、依然として研究者らを当惑させているのはこの山の起伏である。この山が撮影された場所はなだらかな平原が続く大地である。通常これほど高い山が形成されるとその周囲には山脈が確認できるのだが、この山の周囲にはそのような起伏は一切見られず、平地に突如マッケンリー級の山が隆起しているのだ。研究者らは“この山がどのように形成されたのか”の解明を急ぐと共にこの山の“素性”についても詳しく調査をしていくという。

■ケレス表面にある謎の光点

dwarfplanet3.JPG

しかしながら研究者らを悩ませている「準惑星・ケレスの謎」はこれだけではない。直径約90kmのクレーターの中心部が数箇所にわたり明るく発光した“謎の光点”の存在もあるのだ。

今回NASAが公開した画像にはこの“謎の光点”も撮影されており、前回よりもより鮮明に見ることができるようになった。研究者らの注目を集めたこの“謎の光点”については氷や塩分などの「高反射性の物質が太陽の光りを反射している」と推測されてはいるが、今なお調査中である。

しかし、一部では大きな光点の周辺に小さな光点が寄り集まっていることからまるで「街の灯り」のようだとの声もあり、これからも人々の憶測は未知の星にかりたてられることだろう。これからドーンはケレス上空約400kmにまで迫り、詳細を観測する予定である。今後の続報を楽しみに待ちたいと思う。

文:遠野そら

参考:http://www.popsci.com/dawn-spacecraft-snaps-closeup-ceres-mysterious-pyramid

https://www.nasa.gov/jpl/pia19631/the-lonely-mountain

https://www.nasa.gov/image-feature/jpl/dawn-takes-a-closer-look-at-occator

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